- 2021年1月20日

台湾新型コロナ院内感染によるクラスターが発生

更新日：2021年2月1日

中央感染症指揮センターは1月12日の記者会見にて、台北北部の病院に勤務する30代男性と20代女性の国内感染が確認されたと発表しました。

30代の男性は、新型コロナウイルス患者を治療していた医師でした。1月8日以降に咳と発熱の症状があり10日にPCR検査を受け、11日に陽性と判明しました。20代の女性は男性医師と同じ病院で働いていた看護師で、1月9日以降に咳と発熱の症状があり検査を受けたところ感染が確認されました。

中央感染症指揮センターは、男性医師と病院内で接触した464人の新型コロナウイルス検査を行いましたが、全員陰性でした。市中での接触者は56人で、検査を終えた14人のうち陽性は上記の女性看護師だけで、残り42人は検査中です。

また、感染が確認された医師と看護師が8日から9日にかけて滞在した場所を公表。同日に各施設へ訪れた方は、自主健康管理をするよう呼びかけています。

1月24日までに発熱もしくは呼吸器症状、嗅覚・味覚に症状が疑われる場合は、医療機関を受診しなければなりません。

そして、医療スタッフは患者さんの治療や介抱をしている間、精神的プレッシャーにさらされており、今回の感染を知りショックを受けています。自分自身を守り、新型コロナウイルス流行の予防の習慣を維持して、最前線で働くスタッフの強力な支援になりましょう！と述べています。

出典：疾管家※2021/1/12LINE配信画像

※疾管家とは衛生福利部が発信するLINEの公式アカウントで、新型コロナウイルスに関する最新情報を発信しています。

・感染者が滞在した場所を公表し、注意を促している

出典：衛生福利部※2021/1/13 配信画像

参考記事

https://www.cdc.gov.tw/Bulletin/Detail/gchdmjVroJRNBbc4eCeTew?typeid=9

https://www.facebook.com/mohw.gov.tw/

1月16〜19日に発生した院内感染によるクラスターまとめ

1月12日以降、台北北部の病院では、立て続けに病院関係者の感染が確認されています。下記は感染状況を時系列にまとめました。

1月16日

中央感染症指揮センターは1月16日の夜、台北北部の病院に勤務する20代の女性1人の国内感染が確認されたと発表しました。

女性は1月12日に感染が確認された男性と同じ病院で働く看護師で、10日の勤務時に接触しました。女性は11日に一度検査を受けましたが、検査結果は陰性でした。勤務時間以外は終日自宅にいましたが、14日に咳と喉のかゆみの症状があり、15日の夜に発熱したため病院で再度検査を受けたところ、16日に感染が確認されました。

1月17日

12日に感染が確認されたと発表した男性医師、看護師と接触した468人中、265人は病院の医療従事者で、16日に265人を対象に再度検査を行ったところ、新たに1人の国内感染が確認されたことがわかりました。

1月12日に感染が確認された男性医師と同じ病院で働く30代の男性医師で、10日の勤務時に接触していました。男性は11日に一度検査を受けましたが、検査結果は陰性で、16日に再度検査を受けたところ感染が確認されました。この男性以外の残りの264人中、224人の検査結果は陰性で、残りは検査待ちです。

1月18日

台北北部の病院に勤務する看護師1人の国内感染が確認されました。12日に一度検査を受けたところ陰性でしたが、14、15日に鼻づまりや咳の症状が出ており、17日再度検査を受け、18日に感染が確認されました。当事者は1月17日に感染が確認された男性医師の接触者です。

1月19日

国内で新たに4人の感染を確認。中央感染症指揮センターは、いずれも1月12日に発生した台北北部の病院関係者とその家族であることを発表しました。

感染者のうち2人が、18日に感染が確認された看護師の家族（50代男性と20代女性）。2人は咳と鼻水の症状があり、PCR検査を行ったところ陽性が確認されました。

また、この看護師と同じ病棟で働いていた30代女性看護師の感染も確認。院内感染が確認されてから1月12、15、17日に行ったPCR検査ではいずれも陰性でしたが、1月18日に発熱と喉のかゆみ、頭痛の症状が現れたため、検査を行ったところ陽性が確認されました。

残りの1人は、入院患者のヘルパーを行っていた40代ベトナム人女性でした。